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犬童南佳子さん(陶芸)

Q1
千葉県市原市で作陶する犬童南佳子さん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1
ひとつずつ最初から最後まで自分の手を通してつくるということの意味を大切にして、制作しています。
誰にでも使いやすい、重ねて収納できる機能的な工業製品の食器も魅力的ですが、
私にとって手作業でつくる魅力は窯で焼いた時にたわむ自然な重力の曲線や、ひとつづつ色味にも個性が出るようなやわらかい部分だと思っています。
器を使うとゆったりと満たされた気持ちになっていただけたら嬉しいです。

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Q2
犬童南佳子さんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
このヘラは私が初めて作った陶芸道具です。
(地味でごめんなさい)

大学で道具を制作する授業があり、その時に作ったものです。
細かな作業をする際に、かゆいところに手が届く絶妙な先端の丸みと薄さで、ヤスリがけしながら未だにずっと使い続けています。
その頃から今日まで20年ぐらい経ちますが、このヘラなしでは制作できない体になってしまいました。ない道具は作るという精神も教えてもらい、ヘラと共に役に立っています。

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Q3
犬童南佳子さんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
岐阜県にある多治見市陶磁器意匠研究所というところに私が通っていたときに、共に学んだ大隈新さんの湯呑み茶碗です。
私自身は硬い印象の磁器土で制作していることもあり、この茶碗のような土物の温かみのある質感は、また違った魅力を感じます。
それに加え、大隈さんの作品は作り込んだ造形美と、手を加えすぎない美しさのバランスがすごく洗練されていてどれもかっこいいです。
この湯呑みでお茶を呑むと特別な時間を味わえるので、とても気に入っています。

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青が印象的な犬童南佳子さん。
一貫して手で作ることの意味を心において作られる作品それぞれの違いをぜひお手に取ってご覧いただければと思います。

犬童南佳子さんのブースは、今年から広がったコルトン広場本八幡側。

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